姑の供養~お供えはリンゴとクロワッサン

嫁の気持ち、姑の気持ち

1月に姑が急逝し、四十九日の納骨迄は私が自宅で供養している。
葬儀屋さんが簡易の祭壇を設えてくださり、そこに白木のお位牌と骨壺を祀ってある。

日々のお供えをする中で気が付いたことは
「姑といつの間にか食べるものの好みが似てきてた!」ってこと。

姑はずうっと「毎朝ご飯の後にはリンゴをすりおろして食べるのよ」と話していた。
それを聞いたときは「朝からそんな面倒くさいことするのかぁ・・・絶対ムリ」と思った。

けれど私もいつ頃からか朝食にフルーツを用意するようになった。
キウイかオレンジかバナナかリンゴあたりでローテーションしている。

でも、息子も私も「リンゴが一番いい」って思っている。
しかも皮をむいて切るのじゃなくてすりおろしたリンゴが朝にはしっくりくる気がする。
いつの間にかそうなっていた。
しかもリンゴをすりおろすくらい手間とは思わないようになった・・・不思議(笑)

姑は緑茶を好んでよく飲んでいた。

お気に入りだった。私も好きです。


姑の淹れてくれるお茶はいつも美味しかった。
お取り寄せの良いお茶を使っていたこともあると思うけれど
淹れ方が丁寧。
熱々の熱湯は厳禁だから、ほどよい温度に冷ましてから急須にお湯を入れる。その加減が素晴らしく絶妙。
茶葉の量とお湯の量の加減も完璧で、濃すぎたり、薄すぎたりしない。

そして出されるお茶の色は綺麗な緑色。

急須に茶葉を入れて、お湯を入れて、湯呑みに注ぐ

誰がやってもこの3ステップなのに、姑の淹れてくれるお茶はいつも本当に美味しかった。

今、姑の家に大量に買い置きがあったお茶で、毎朝、晩、だけでなく自分が飲みたい時にもせっせとお茶を淹れてお供えしている。

姑のお眼鏡にかなうかしらん。

「お茶が入りましたよ。さぁ、どうぞ」

今日はちょっと薄め(笑)すいません~

姑の真似をして言ってみるけど、やっぱなんか違う(笑)

姑は亡くなったその日に行った買い物で、「チョコクロワッサン」を買っていた。

晩年歯が悪くて硬いものは食べられないと言っていたし、作るのも億劫だからかよくパンやお菓子を買っていたようだった。この「チョコクロワッサン」はお気に入りだった様子。

これ、実は私も好きでよく買っていた。

姑が美味しいと言う物、よく食べていたもの、気づけばいつの間にか私も同じものが好きだ。

一緒に暮らしたことはないけれど、何度も食事をしたし、一緒に料理もした。
何が好物かはある程度分かり合っている。
食べ物の好みや考え方は自然と似てくるんだと思う。
そうやって長い年月をかけて、本当に家族になったんだなぁと思う。

四十九日の法要も3月に入ると行う予定だが
毎日お線香をあげ、お供えをして、手を合わせて、それを繰り返し繰り返し行う中で少しずつ気持ちが落ち着いてきた。
線香は本当に一日に何度もあげるようにしている。
「ここにいます」「ここで手を合わせています」という狼煙の意味があると聞いたことがある。他には四十九日をかけて極楽浄土に辿り着く迄の故人の食べ物だ、という考え方もあるらしいし、故人の修行を楽にするとか諸説あるようだ。
何が本当かは分からなくても、安らかに成仏できます様に、と願っている気持ちが伝わると良いなぁと思って。

まだまだ寂しいと思うが、もう会えなくて寂しいのは自分自身の感情だ。

姑はもうあちらの世界で懐かしい人たちと再会をして、楽しく生き生きと過ごしているかもしれない。
そうだといいなぁ。

ま、私がいないからちょっとは寂しいだろうけど。ね。ふふふー。

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