振り返ると、姑に内緒にしておきたいこと、秘密にすることは、多かった。
嘘をつく、というより、面倒なことにならないように、言わないでおく、ということがとても多かったと思う。
今から25年ほど前の思い出。
息子が生まれて、４カ月か、５カ月の赤ちゃんだった頃の話。
息子は水疱瘡にかかって、熱が出た。
生まれたばかりの赤ちゃんは、免疫が一定期間はあるそうだが、ちょうどその免疫が低下したころに、すぐかかってしまった。
息子にとっては、初めての発熱の体験だった。
それを知ると姑は、「まだ赤ちゃんなのに、水疱瘡にかかるなんて！」
と異常に心配して、舅と一緒に息子の様子を見に来て
「どこで拾ったんだろう」としきりに不思議がった。
私は、病気が良くなるように、熱が下がって楽になるように、とそれだけを考えていて、「どこで感染したのか」という感染経路については、まるで興味がなかった。
姑は、心当たりがないかしきりに、執拗に聞いてくる。
ちょうど、その頃息子は、アトピー性皮膚炎で病院に何度か通院していたため
「病院でかなぁ」と言ったのだが、なぜかそれでは納得できない様子だった（笑）
その病院は、夫が幼少期からの、かかりつけの病院で姑のお気に入りだったからかもしれない・・・(-_-;)
そして、その日帰ってからも、翌日も、姑は何度も電話をかけてきて、どこで拾ったんだろうとしつこかった（笑）
それを、突き止めてどうしたかったんだろう・・・(^^;と今でも思う。
やがて、息子の水疱瘡は治ったが、良くなるまで、姑から何度も電話があるのにうんざりして、これからは、熱が出たり、体調が悪くなっても、内緒にしよう！と心に誓った（笑）いちいち大騒動に発展するから。
日に何度も電話をしてきて
「どう？熱は下がった？」
と聞かれる。そんなに急に良くならないっての！（笑）
要するに、自分が安心したいだけなのだ。
孫可愛さから、心配の仕方が半端なかった。
さて、後日、姑は私が時々コインランドリーを利用していることを知った。
当時ウチは乾燥機付きの洗濯機ではなかったため、雨の続く時や、冬場すっきり晴れない日などは、コインランドリーに持って行って洗濯物を乾かしていた。
小さい子供がいると、当然、洗濯物は多い。
コインランドリーで乾かすと、ふっかふかに乾いて気持ちがいい、と私は気に入っていた。
しかし、姑はそれが気に入らなかったようで
「誰がどんなふうに使っているかわからないのに、赤ちゃんのものまでコインランドリーに持っていくなんて！」
とご立腹だった。その上
「そりゃあ、水疱瘡だってうつるかもしれんわねぇ」
と言われて衝撃を受けた・・・え？え？(-_-;)
コインランドリーを便利だと思う人もいるし、不衛生かもしれないから使いたくない、と考える人もいる。
でも！コインランドリーで乾かしたもの着せたら、水疱瘡ってうつるの？
ねぇ、うつる？それ、ホント？
と言いたいところだったけれど
姑の電話攻撃で、既に力を失っていた私は、その時反論する元気もなかった・・・
「はぁ・・・すみません・・・」とりあえず、口先だけで謝っておけば良い（笑）
だから、乾燥機付きの洗濯機にかえるまで、コインランドリーに引き続き行っていたことも内緒にしていた。
こうして、面倒なことを避けるため、姑への秘密はどんどん増えていく一方だった。
何でもかんでもオープンにはせず、衝突を避ける方が楽だ、と嫁の私はメキメキ学習していった（笑）
嫁の心得その１、些細な事で、姑に逆らうのは疲れるだけ。反論するのは、ここぞと言う時だけ、ガツンと行く！
本当は内緒にせず、自分の気持ちを伝えられることが一番良いんだけどね、それができれば苦労しないって(^^;
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