2024年、年の初めに~元日の地震と飛騨牛のお話

日々の事など

元日の夕方、能登地方で震度7の地震。

年が明けたまさにその日に地震が起こるなんて、思ってもみない人生初の体験で大きな衝撃だった。
家族、親戚が集まって新年を祝い、楽しい団らんの時を過ごすはずのお正月なのに。
ここ東海圏でも不気味な横揺れが長く続いた。

息子と二人、初詣から帰って私は2階で洗濯物を畳んでいた。
冬場の寒い時は電気ストーブで背中を温めながら畳むことにしている。
ちょうど畳み終わってストーブをパチッと切ったその時、イヤな音がして揺れがきた。
スマホの緊急地震速報が大きな音で鳴りだし、強い揺れが起こることを知らせる市の広報アナウンスも聞こえて心臓がドキドキした。

階下に降りようかと思ったけれど、切ったばかりのストーブがまだ熱を持っていたので、倒れると危険かもしれないと思ってストーブを見張りながら二階に留まった。

揺れがおさまって階下に降りると、震源地は能登地方で、この辺りは震度3~4とテレビで報道していた。
楽しいお正月番組はふっとんで、画面に映し出される被災地の様子に、大きな津波が起きませんようにと、ただ祈ることしかできない。

元日のこの日、ウチの夕食のメニューはしゃぶしゃぶにしようと決めていた。
とびっきり美味しい牛肉でちょっと贅沢しようね、ってことで大晦日はデパートに買い物に出かけた。
デパ地下のスギモトで松阪牛を買うつもりだったけれど、行列がハンパなかったので仕方なく諦める・・・
代わりにそれほど並んでいない他のお肉屋さんで飛騨牛を買うことにした。
飛騨牛なら地元のスーパーでも買えるけれど、お値段はスーパーの倍以上!
え?100gが3400円ですって?・・・輝きが違ってみえる(笑)
美しいサシが入った上等な飛騨牛を奮発。
肉はうやうやしく一枚ずつ透明なフィルムで包まれている。
保冷材で冷やして大切に持ち帰り冷蔵庫にしまっておいた。

そんなわけで、元日はしゃぶしゃぶをベストコンディションで食べることが私のミッション(笑)
野菜もばっちり揃えてある。
しゃぶしゃぶのために、昼頃お雑煮を一つ食べるだけにして、スタンバイする(笑)
空腹は最大のソースなり、は我が家の家訓ですから。
とにもかくにも準備万端で気合十分だった・・・

あぁ、それなのに、地震でそんな膨らんでいた期待は何処へやら・・・
地震の報道を目にするとどうにも気持ちが塞いで、漠然とした不安感と温かい部屋で美味しいものを食べることに罪悪感さえ湧いてくる。

あの日そんな気持ちになったのは私だけじゃない。

日本中の楽しい穏やかなお正月の団らんは地震で一変、暗転した。
津波や火災、倒壊した建物など被災地の惨状が繰り返し映し出されて、被害がこれ以上大きくならないようにと静かに祈るほか術はない。
どうすることもできない。

でも、お腹は空いてくる・・・(^^;

ようやく気持ちを切り替えて支度する。
そして私の口に入った飛騨牛のお味は・・・うん、美味しい。美味しいよ。
でも、美味しいものを食べた時のジーンとした幸福感が湧いてこなかった。

ビールで乾杯しよ、という気分も失って、お茶を飲む・・・余震も怖い。

2日には日航機の事故。
乗客乗員全員が脱出できたことは奇跡だと思えるけれど、その時の恐怖は筆舌に尽くしがたいものだと思う。これ以上のコメントも憚られ、私、何も書けません。

大きな地震と、飛行機の事故、2024年の幕開けはあまりにも凄絶で重たい。

年末となり今年を振り返る時、きっとこのお正月のことを思い出す。
その時に、辛く悲しいことばかりでなく、嬉しかったこと、楽しかったこと、喜びや幸せが光となって、温かく心を照らすような1年になるといい。

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