義父母の「アポなし訪問」~え?分娩室にも!?

嫁の気持ち、姑の気持ち

結婚して夫と暮らした家は、元々は義父母の家という事情もあって、「息子夫婦が暮らす家」といっても義父母にとってそこは「自分達の家」、或いは「自分達の家のはなれ」という感覚であったことは以前ブログで書いた。

そして義父母の「アポなし訪問」は孫の誕生により一層エスカレートしていった
思えばそれは、私が息子を出産したまさにその日、その瞬間!から始まっていた

私は一晩中陣痛に耐え、苦しみ、ようやく息子が生まれたのは早朝5時半頃のことだった。
初めての出産で時間がかかり、最後は産院の先生が私のお腹にのって、赤ちゃんを押し出して助けてくれた程だった。

出産直後は無事に生まれてくれた安堵と、ようやく痛みから解放されて身体中の力が抜けたように放心状態になっていた。
分娩台の上で、今自分の身体にどんな処置が施されているか、自分が何を身に着けているか、どこがどうなっているか、何が何だか分からないような状況だった。
確か汚れるからということで、両足にはカバーのようなものが付けられていたと思う。
今は違うかしらん?25年くらい前、私の時はそうでした・・・(笑)

その時廊下で子供が生まれるのを待っていた夫が、助産師さんとか看護婦さんにお礼を言って、「親族なんですが入っても大丈夫ですか?」
と許可をとっている声が聞こえた。
そして、夫と一緒に義父母も分娩室まで入ってきたことは、ようやく出産を終えたばかりの私には衝撃的だった。まさに青天の霹靂。

生まれた赤ちゃんが「新生児室」に移るより先に、義父母は分娩室まで赤ちゃんをみにきたのだ。

それは、まだ身体を動かす事もできず、汗と涙にまみれたズタボロの私には言葉にできないほどの大きなショックだった。

初めてのお産は、事前にどれだけ説明を受けようと、マタニティスクールにも行って心の準備をしようとも不安でどこか恐ろしいものだ。

私の場合は陣痛が始まって10時間以上かかった。
一晩中苦しんで、たった今、人生最大の痛みを乗り越え、初めての出産をし終えたばかり。
その場に義父母に入ってこられることにはどうしたって抵抗感があった。

女性にとって出産とは、命をかけた大仕事で神聖なものだと思う。

出産直後、まだ起き上がる事さえできないままで、横になっている姿を見られたくないという気持ちは誰だってあって当然だと思う。

ちょっと待て!赤ちゃんにはちゃんと会えるからここには入ってこんといてくれ!と。そう言いたかった。
出産直後は普段よりもずっとナーバスの極みなのだから!

できるだけ母乳で育てましょう!泣いたら抱っこ、すぐ授乳という産院の方針だったから、授乳前と後で赤ちゃんの体重を量ったり、慣れないオムツ替えや着替えで、新米ママは産後のあちこちの痛みに耐えながらもめちゃくちゃに忙しい。
そしてその合間にも母乳が出ないと悩んで、マッサージの仕方などを看護師さんに教えてもらったりする。

そんな中で生まれた直後だけでなく、義父母の産院へのお見舞いの回数は常識の範囲を遥に超えていた。
退院する日まで毎日欠かすことなく1日に2回、夫より多く来ていた(笑)
今から25年くらい前の事で勿論コロナ禍ではない。
それでも面会は午後の時間帯に限られていたように思う。
でも、そんなことは一切お構いなし。
真夏のことで冷たい緑茶と洗濯物には全部アイロンまでかけて持ってきてくれていた。
勿論病院にいくらでも飲み物はあるし、アイロンどころか洗濯だってお願いしたわけではないのに・・・

「アイロンをかけると殺菌にもなるし、赤ちゃんの肌にも触れるものだから気持ちいいかと思って」と義母は言っていたっけ。はぁ・・・もう勘弁して(;^_^

部屋の冷房が効きすぎていないか、靴下をはかせたほうがいいんじゃないか、泣き止まないのはどこか痛いからじゃないか、などああでもない、こうでもないと義父は次々と要らぬ心配をするだけして、新米ママの私は一層ナーバスになっていたなぁ。

初孫が可愛いくて仕方ないのは分かる。
嬉しさと孫の事だけで気持ちが一杯で産後の嫁への配慮など全くなかったのだと思う。

こうして息子が生まれてからはそりゃあもう、こってり「アポなし訪問」をされることになっていったっけ・・・(^^;

つづく

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました(^^)/

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