久しぶりに、本当に久しぶりにNHK朝ドラ以外のドラマを楽しみに観ている。
この秋スタートしたフジテレビの川口春奈さん目黒蓮さんW主演「silent」
せつなくて、優しくて、苦しくて、愛おしくて、もどかしくて・・・いい年をしてもう1話からかなり前のめりになっている。
御存じない方の為にドラマの大まかなあらすじ。
「紬」(川口春奈)は高校生の頃に付き合っていた彼「想」と8年ぶりに再会するも彼は病気で耳が聞こえなくなり音のない世界で生きていた。「紬」は今は高校時代の同級生で「想」の親友でもあった「湊斗」と付き合っている。
「紬」も「湊斗」も「想」の耳の事はずっと知らされておらず、高校を卒業して間もなく「紬」は「想」から「好きな人ができた」とLINEで一方的に告げられただけで耳の事が別れの原因だったとは知らなかった。
さて、まず、何と言っても私の推しは今カレの「湊斗」君。
ドラマの中で「主成分は優しさで出来ている」というくだりがあるがまさにその通りで
「紬」に何か辛いことがあったと察知した時の「湊斗」君の優しさ溢れるエピソードはハンパない。
①「お迎えに行くからそこで待ってて」と言う
事情は分からないが何かあったであろう「紬」の事を思って、待ち合わせ場所迄は来なくていい、とにかく自分が迎えに行く、という発想が素晴らしい。何かあった様子の恋人を只待ち合わせ場所でぼけっと待っているだけではダメなのだ。
「湊斗」君が来てくれる事で「紬」はどれ程心が乱れていようとも安心して泣いていられるのだ。
②「この電話きったら動画検索して。パンダ スペース 落ちる。可愛いの出てくるからそれ見て待ってて」と言う
自分が行く迄に少しでも気持ちが落ち着くようにと「紬」が何をして待っていれば良いかまで具体的にアドバイスをする。こうすることで、心が乱れてどうすることもできないでいる「紬」はただ「湊斗」君の言う通りに何も考えずパンダが落ちる動画をひたすら眺めていれば良い。
「お迎えに行く」の次は行くまでは何をしていると一番良いかを瞬時に考えてアドバイスしてくれる。「湊斗」君は一先ずパンダの動画に「紬」を託したのだ。
③着いたら飲み物2種類差し出す。「コーヒーとココアどっちがいい?」って聞いてくれる。
さらに、「紬」好みの「コンポタ」も用意してあってちゃんと蓋を開けてあげる。
もう完璧だ。
このシーンに限らず「紬」の小さな変化にも必ず気づき「そのスカート新しいね」などさりげなくあちらこちらに「湊斗」君の優しさは溢れていておバサンの心に突き刺さる。
この「湊斗」君の優しさだけでむせ返りそうなのに、元カレ「想」との再会で「湊斗」君はモヤモヤを抱えることになるが「紬」は今好きなのは「湊斗」君だけと二人の仲は安泰の様に思える。
けれど「湊斗」君のモヤモヤの原因は嫉妬だけではなかったことが3話のラストで分かった。
「想の方がいいんじゃないか?とられるんじゃないか、そういう事を気にしてイライラしている方が楽だった。」と言うセリフは私の想像を超えた。
「想」がもう聴こえない事、呼んでも返事してくれない事、その現実を簡単に受け入れられないんだ、と「湊斗」君は「紬」の前で泣いた。
ああ、本当にせつない。
そしてこのドラマの展開と恋の結末を想像すると胸が苦しくなる。
大抵の恋愛ドラマでは、どうしようもなく惹かれ合う二人は、どの様なハンディがあったとしても最後には結ばれるという結末になることが多い。そして「湊斗」君ポジションの優しい人は振られてしまう。
しかし「silent」ではどうだろう・・・
「想」と「紬」がどれ程お互い好きだったとしても「想」は自分のハンディが原因で「紬」を幸せにできにないと思うだろうし、一度既にそう結論を出している。
でも優しさが主成分の「湊斗」君が二人の気持ちを分かって自分は「紬」を諦め再び二人を結びつけるという選択をするような気もするが・・・
う~んそれだと、やっぱりかなり、せつない。
ラストまで、このせつなさと、もどかしさと、優しさと、苦しさと、愛おしさで一杯になることは間違いない。
何がどうでもラストは涙必須。
それにしても毎週超絶楽しみなドラマがあるって幸せだわぁ。