ブリ大根♪~ブリ大根の見る夢とは?

料理

「明日の朝は『あかん飯』になれますように・・・」と祈りながらブリ大根は眠りにつく。

夕食が済むと残りはタッパーに移して、冷めたら冷蔵庫へ。
残ったブリ大根は冷蔵庫で一晩ぐっすりと眠る。
美味しい美味しい「あかん飯」になることを夢見て。
なぜ「あかん飯」になることを夢見るのか。それは、いつも必ずしもなれるとは限らないから。煮汁の出来がよくないと「あかん飯」として成立しない。

ブリ大根の煮汁で作る雑炊のことを我が家では「あかん飯」と呼んでいる。
随分前にテレビ番組で話題になっていた「あかん飯」
お行儀が悪いので人にはおススメできなくて、常識で考えたら「それはあかんやろ」と言いたくなるようなご飯のこと。
恥ずかしくて外では決してできないけど、美味しくてやめられないのが「あかん飯」の特徴。

さて、翌朝ブリ大根の煮汁は煮凝りに変わり、ゼラチン質ががぷるぷるとしている。
この煮凝りにこそブリの旨味がぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅ~っと詰まっている。
夜の間にブリの骨やお頭や目のあたりからも旨味成分のエキスが煮汁に一層染み出している。

小鍋にこの煮凝りを宝物の様に大切に取り出し、一煮立ちさせて、そこにご飯を入れる。
ブリの身は入っていてもよいが大根は入れないようにする。
煮汁とご飯の分量のバランスには最大限の注意を払う。
ご飯の一粒一粒が煮汁の旨味をしっかりと吸い尽くすように。
それでいてご飯はべちゃっとせず、一粒毎の味わいが感じられるように。

雑炊といえば仕上げに卵を落としがちだが、ここで卵を入れると味が薄まる。
それを補おうと出汁醤油か何かしら足すとそれだけで純粋な「あかん飯」とは別物になる。
だから卵は入れない。刻み葱をぱらぱらっと添える程度。

これで最強「あかん飯」の完成♪

ブリ大根の時のブリは切り身ではなく必ずアラを使うのが好み。
煮汁の旨味とコクが断然違ってくる。
大きめの鍋でたっぷり作る方が上手くいく。
①面取りした大根をかぶるくらいの水で煮る。
②柔らかくなったらブリのアラ(下処理の仕方はお好みで)と薄切りにした生姜を入れる。
③灰汁をとったらまずは砂糖。砂糖が一番先、これは大事。
④それから酒、醤油、みりんで味を調える。分量はお好みで、としか言いようがない。
様子を見ながらというのが一番しっくりくる。
⑤暫くは火にかけておくが適当なところでとめれば良い。鍋の中でゆっくり休ませる。
⑥食べる直前にもう一度火にかけると良い味のしみ具合になる。

作り方はこんな感じ。煮込みは不要。鍋で休ませる時間が1時間もあれば良い。

ブリはアラが命、魚嫌いな方はお苦手かしらん

煮汁の出来は私の腕にかかっていると思っていたが、翌朝の「あかん飯」を作るようになってからは、どれだけ美味しい煮汁になるかはブリの旨味によるものだと思いを改めた。
ブリが本来持つ旨味の力で煮汁の味が決まる。
だからブリ大根の気持ちとしては翌朝「あかん飯」になることで、自分を認めて貰えたと誇りに思う。間違いない・・・

この「あかん飯」はいつも慈愛に満ちた深い味わいで忙しい朝でもホッとする。

おっと、電車の時間はいつもの8時7分。ホッとし過ぎにご用心。

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