お金さえあれば離婚したい中年女性の割合だって⁉

更年期・老年期

垣谷美雨さんの著書「もう別れてもいいですか」を読みました。
面白くて、夫が早く亡くなった独り身の私でも不思議と共感できてしまう。

妻を見下し、女中扱いする夫との離婚がテーマの物語。
この物語が、多くの50代主婦が「うんうん、その気持ち分かるわぁ。ウチも同じよ」と頷けるリアルなのだとしたら、かつて夢と希望と憧れを抱いた結婚生活って結局一体何だったんだろ?って思ってしまう(^^; アレは単なる幻想だったのね・・・(笑)

主人公の澄子(58歳パート主婦)が同級生からの喪中はがきを受け取るところから物語は始まる。
亡くなったのは両親?舅?姑?と思ってはがきを見ると
「夫が五十八歳にて永眠しました」の文面に、「羨ましい」という感情が湧く。
早く死んでほしいと願うほどに夫を嫌っているのか、と気づく。

夫はうっとうしいだけの存在で出張の解放感に、永遠に行きっぱなしでいいと思ってしまう。
★夫がいないだけでウキウキする。
★夫が死ぬことは妻にとって上から押さえつけられてきた重しが外れること。
★早死にしてくれる以上に妻サービスなことって他にある?
★夫婦で温泉旅行?想像するだけでゾッとする。拷問以外の何ものでもない。

こんな澄子の★本音のコトバ「うんうん、私も同感だわ~」と大きく頷く人も、「分かるけど、そこまででもない、ちょっと違うかな」と思う人もあるのだろうけれど、でも大抵の主婦は、クスッと笑ってしまうような共感できる要素は何処かにあるんじゃないかと思う。

やがて澄子は、窮屈な思いで、夫の機嫌を損ねないことだけを目標に生きてきた人生を振り返り「離婚」を意識するようになっていく。
けれど、一人で生活していくお金がないことや、離婚後の厳しい暮らし、人生をやり直すには遅すぎたという思いに囚われ悩む。

「お金さえあれば離婚したいと思っている人って結構いるのかな?」
「そりゃ掃いて捨てるほど、中年女性の8割方はそう思うハズ」
たった8割?だったら後の2割の人はどう考えとるの?」
澄子と友人のこの身も蓋もない会話は50代主婦のハートに真っすぐに突き刺さるでしょ?
このくだり、もう笑うしかない・・・(^^; 
え?笑えない?・・・(^^;

給料を家に入れてくれて、借金もない。浮気せず、暴力もない。アルコールやギャンブル依存でもない。
ハッキリとした離婚の原因になり得る非が夫にあるわけではないのに、それでも離婚したいと思うのは常識から外れているのか、我が儘なのかと自分を責める。
嫌悪感や威圧感を人に説明するのは難しい。
でも一緒にいるだけで息がちゃんと吸えなくなって、この世の中で最も遠慮してものが言えない相手は夫という澄子にとっての現実は、多くの女性にとっても全くの他人事ではないのだろう。ずっと夫に気を遣わなければならない生活って本当に窮屈でシンドイことだと思う。心が委縮してしまう。
だから「夫源病」という夫が原因のストレスによる様々な不定愁訴に悩まされる女性は多いのね。

離婚したい、・・・でもお金がない。澄子の心の中で繰り返される同じ葛藤。

何度も迷いが生じ、苦しみ抜いた末に澄子は まずは実家に戻って別居に踏み切る。
キャバクラ通いをやめられない夫の無駄使いにハラハラする生活が、夫の定年後も続くのだとしたら、一人で慎ましやかに生きていきたいとついに離婚を決意する。

どうせお金の苦労や、やり繰りがついて回るのなら、自分のためだけにコツコツと働いて、思うようにお金を管理して自由に明るく生きたい、と望むのは自然なこと。夫の顔色を伺ってびくびくして暮らすなんて真っ平ごめん。夫が妻に与える影響は想像するよりずっと大きいんだ。

「もう、別れてもいいですか」のタイトルは目を引く。
何気にウチに置いておくのは一般の家庭では物騒な感じ(笑)
妙に勘ぐられても困るからバッグに隠しておいて、夫のいない時にコッソリ読んで憂さ晴らしするのがおススメです(笑)そんな些細な気遣い一ついらない私は確かにラクだけれど、また別の苦労がありますのよ。ホントだってば(笑)

にほんブログ村 主婦日記ブログ 50代主婦へ
にほんブログ村

読んでくださり、ありがとうございました♪

タイトルとURLをコピーしました