春の終わりから初夏にかけての今の季節が過ごしやすくて一番好きだ。
日が長く夕暮れはいつ迄も薄明るさが残り、夜の帳が降りる迄の「間」がある感じも好き。
そんな時間帯に毎日犬と散歩に出る。
12月にウチの犬はとうとう17歳の誕生日を迎えた。
その時は
「長生きしたねぇ、17歳かぁ、ホント凄いねぇ」と言っていたのだが
あっという間に17歳も早5カ月を過ぎてしまって、18歳へと近づいていっているという事実に正直驚く。
17歳の犬は何匹か知っているけれど18歳は流石に聞いたことがない。
これまでに一度も出会ったことがない。
そもそもパピヨンの平均寿命は14歳辺りらしい。
さて17歳のウチのパピヨン。(写真は13歳頃)
散歩といっても、最近ではハタと立ち止まって歩かなくなることが多くなってきた。
仕方がないので抱っこしてやる。
まだ首の座っていない新生児を抱っこするように抱きかかえて歩く。
「よしよし、もう疲れたの?いいこだねぇ」
などと話しかけていると
そうするうちにも、私の腕の中で犬は心地よさそうに目を細めてウトウトと眠り始めてしまう。
その様子は本当に新生児の赤ちゃんのよう(笑)
「おくるみ」に犬をくるんでいたら、私は孫を抱っこしたおばあちゃん、に見えるだろう、と思えて可笑しい。
「あらぁ、抱っこでお散歩、いいわねぇ」
などとご近所の方から声を掛けられる。
「暫く見かけなかったから、どうかしたかと心配していた」
と言われることもあるし、犬がどうにか歩いているだけで
「今日も頑張ってるね!」
と声援をいただく(笑)
後ろ脚が随分弱って歩くペースは物凄く遅いし、よろよろとして見えるからだろう。
ウチの犬は元々は人懐っこくて、3年くらい前までは話しかけられれば誰にでも寄って行って撫でてもらいたがった。
今は、人に対しての興味さえも失ったようでもう誰に何を言われても反応もしない。
そもそも耳もとおくなった。
目もぼんやりとしか見えていないので、怖がることも増えた。
ゴールデンウィーク頃、突然ご飯もあまり食べなくて元気がなくなってしまった。
立ってもいられず、ふわあっと倒れてしまう。
もう、いよいよこのままダメなのかと一時は覚悟をしたけれど
体調が悪くなって3日目くらいの朝突然
「もう大丈夫」という感じを伝えてきた。
「だからご飯はいつもとおりに食べられます、減らさないでよ」とアピールしているようだった。
言葉を交わすわけではないのに表情からそれが伝わってきて、そして本当にその通りにその時から、またしっかりご飯を食べるようになった。
元気と言っても勿論年相応の元気だけれど、今は以前と変わらずご飯を食べて、ぐっすり穏やかに眠っている。
もう、このままダメかもしれない、と思った時は犬をずっと抱っこしていた。
涙がこぼれた。
すると、犬は私の胸に頭をこすりつけるようにして精一杯甘えるしぐさをした。
「嬉しい、ありがとう」と言っているような気がして
心から愛おしいと思った。
ちゃんと私の気持ちは伝わっている、分かってくれているなぁ、と実感できた。
そしてその翌日の朝から何故だか復活してくれたのだ。
抱っこの時間が随分と増えて、私は左肩がとてもこっている・・・
でも、犬が私の腕の中でウトウトと眠りに落ちていく様子を見ると気持ちが温かく満たされる。
これって「愛」だよねぇ。
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