スーパーからの帰り道、いつもの見慣れた山あいの景色にふと思う。
どうして私ひとり、この街で暮らしているんだろう。
もう、誰もいないのになぁ・・・
と。
そう思うのは何も今日が初めてじゃない、最近よく同じ思いにとらわれる。
夫との結婚が決まった頃、
「オヤジがあっちの家をリフォームするって言ってたから、そこに住むことになると思う」
と夫から言われた時は正直ショックだった(^^;
私は都会でのマンション暮らしに憧れていたから。
「あっちの家」とは舅が市内にもう一軒所有していた家のことで
都会でのマンション暮らしへの憧れは儚く消えて、
夫の実家のあるこの街で暮らすことになった。
「名古屋まで通勤できるんだからここから通えばいい」と
舅はその家をサッサとリフォームし
そこが私たちの新居となった。
これから結婚するという30歳の息子に有無を言わせず
「ここに住みなさい」と家をあてがう舅・・・(^^;
嫁への配慮特になし(笑)
舅のいうことはいつも絶対で、親思いの優しい夫は逆らうことはなかった。
家賃もかからないので経済的には確かに有難い。
でも、
舅と姑から何でも与えられ、守られることで
自由が奪われていくような気がした。
違和感は他にも多々あった。
ただ、家の内情や親のことまでは結婚を決める時では分からない。
徐々にじわじわと分かってくるものだから仕方がない。
今振り返ると、私たちの結婚生活は
若い夫婦が二人で一から築き上げていく新しい生活とは違う
随分親がかりなものだったと思う。
舅も姑も悪気はなく、家族なんだから何でもしてやることが当たり前という考えだった。
あれから27年・・・
いろいろなことがありました、とさ(涙と笑)
夫が亡くなってからもずっとここで息子と二人で暮らしてきた。
舅と姑もやがて亡くなり
長年一緒に暮らしたわんこがお空に帰り、そして息子も自立し家を出た。
私にはここに留まらなければならない理由も、事情も、もう何もなくなった。
でも、ひとり、自由の身とはいえ、
いざとなるとどこに行くという当てもない(笑)
帰巣本能があるみたいに
どこに行っても当たり前にここに帰ってきてしまう(笑)
車のいらない都会での便利な生活への憧れは今も変わらずあるけれど
家を手放せば家賃を払い続けることや、一人暮らしで年齢的に審査がキビシイかも
と不安要素が多過ぎて、
憧れを抱いたままで、変わり映えのしない毎日が過ぎていく。
それにしても最近昔のコト、結婚してここに来た頃のことを懐かしく思い出す。
昔の記憶の方がハッキリあるって年をとった証拠らしい(笑)
そういえば、ブログでも何度かこのあたりの昔話は書きましたわね・・・(^^;
これってもはや老害かしら(笑)
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