9月の初めに正式に不動産会社と契約をして売り出しを開始した親の家。
数日後に早速内見の予約が入ったと聞いて驚いていたら
購入希望とのこと、
あまりに展開が早いので動揺してしまう。
こんな奇跡ってあるんだ・・・(^^;
激安プライスまでどんどん値下げをして、1年くらいかけてようやく売れるかなと想像していたのに。
何がよかったんだろう・・・と不思議で信じられないくらい(笑)
ただ、売り出し価格通りとはいかないようで、しっかりと値引き交渉が・・・(^^;
買い手は不動産で商売をしておられる方のようで、つまり相手もプロ。
だから、すぐに決まったとはいっても、結局激安プライスまで値下げをしたうえでのこと。
それでも、いつまでも売れないと家の管理と固定資産税に悩み続けることになるし、先々のことが不安にもなる。
赤字にならなければそれでいいよねと義妹とも話していたのでこれで良かったと思える。
夫も夫の弟も早く亡くなったので、親の家を片付けることが義妹と私、嫁ふたりの最後の大仕事になった。
買い手がみつかってホッとしたのも束の間、もうあの家は私たちの家ではなくなると思うと寂しさがこみあげる。
「いろいろなことがあったね」
と義妹にLINEをして涙。
義妹もきっと同じ気持ち。
この家に嫁いでからの悲しい出来事は全部義妹と一緒に体験してきたから。
「私たちはフツウの幸せには恵まれなかったかもしれないけれど、おとうさんとおかあさんに大切にしてもらって、今さらだけど感謝しかないよね」と。
家を解体せず、また、ここに住んでくれる人がいることは嬉しい。
さて、のんびりしていられない。
いつ引き渡すことになるかも分からないので
自分の手で片付けたいと思っていたものの処分に早速とりかかる。
炊事場にたくさんはってある姑の手書きのメモ。
料理のレシピや生活の知恵やちょっとした覚書が書かれている。
姑がここで長年暮らした証のような気がして、このメモを処分することには抵抗があった。
ここに残しておきたかったけれど、もうそうは言っていられない。
セロテープで貼られているメモを次々とはがしていく。
亡くなったその日も使っていた愛用の鞄や手袋、眼鏡、お手製のパッチワークのポーチなど他人に片付けてもらうわけにはいかないものを一つ一つ処分した。
炊事場の掛け時計はウチに持って帰ることにする。
何年か前、姑が電池を替えに時計店にいった日のことを話してくれた。
「電池を替えてきたから、これから10年は動くんだって。私が死んでからもきっと動いているからね」と言って笑っていた。
姑の言葉通り、今も正確に動き続けている。
家族皆が何度も見上げてきた掛け時計は、これからは私の家で時を刻む。
ずっとずっと大切にしようと思う。
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