老犬との暮らしの中で、親の介護について思う

犬との暮らし

前回ブログの二世帯住宅のお題でホントはまだ書きたいことがあるのですが、
今日はワンコの記念日なので、お題はワンコと親の介護のことをフュージョンします(笑)

ウチのワンコが17歳と11カ月を迎えて、とうとう来月12月で18歳になる。
これは奇跡。小さい体で可愛らしい顔をして、生命力の強さに驚かされる。

ゴールデンウィーク頃に体調を崩して、5月、6月頃はとても夏を越えられないと思っていたから。

それが、7月に入るとあれ?なんだか元気そうにみえる。
そしてその「なんだか元気そう」なまま、暑~い夏を越し、秋も深まってきましたね(笑)

もう目はほとんど見えていないし、足腰が弱って歩けないことは、変わらない。
かろうじて立つことはできるけれど、ふわぁっと倒れてしまうこともあるし、昼も夜も眠ってばかりいる。周りのモノや音への興味関心もない・・・
でも、シンドそうな様子はないから、それが何より有難い。
粉末状にすりつぶしたフードはちゃんと食べて、水も飲む。

「ぺちぺちぺち」と水を飲む音までもが、飼い主には猛烈に可愛らしく聞こえてしまう(笑)

知らない人が見たら、ただの「老犬」だけれども、私にとっては水を飲む音までもが愛おしいウチのワンコ。

さて、犬を飼ったことがある人なら、ご存じの方は多いと思うが「犬の十戒」
犬から飼い主へのお願いのメッセージとして「犬との10の約束」としても広く知られている。
その「犬の十戒」を元にして作られた「老犬の十戒」を先日web上で偶然目にした。
作者は病気の老犬を介護した飼い主さんだそう。
幼い子供さんもおられるのに、不眠不休のハードな介護を1年以上続けられる中で作られた詩とのことで、今の私にはとても共感できた。

そして、この詩はそのまま親の介護にも通じることだなぁと思った。
とりわけ、
*私はもうあなたが望むようには出来ないかもしれませんが許してください。
*我が儘になってしまったと叱る前に、今の私の状況に私も困惑しているのだということを分かってください。私も本当はあなたを困らせたくないのです。<老犬の十戒より> 

これらのコトバは、認知症の老いた親の気持ちと重なるように思えて。

人も犬もみな、等しく老いていく。
身体の自由がきかなくなり、思うように動けなくなる。
今まで当たり前にできていたことができなくなる。
家族よりも本人(犬)が一番それに戸惑い困っている。
そうだろうなぁ。

お陰様で、今のところワンコの介護で大変だと思うほどのことはない。
でも、客観的にみたら、十分大変ね、と思われる状況かもしれない・・・(^^;

目が見えないから、水の場所も分からない。新しい水に変えたら、ワンコを抱っこして
「お水だよー」と水の前に降ろしてやる。
歩けないから散歩もずっと抱っこでいく。
17歳11カ月のワンコは首のすわっていない赤ちゃんと同じで、くたあっとしている。
シャキッとシャンとはしないから、全部をゆだねられている感じがする。

お世話の色々を苦労とか苦しいとも思わずに、日常の生活の中に受け入れてしまえるのは、長年一緒に暮らしてきた家族だからだと思う。
「年老いた」というだけで、別の人格になってしまうわけではない。
その人のまま、その犬のまま年をとる。

だから、少しずつ変わっていく変化を、当たり前に全部受け止めて、受け入れてしまう。

日々介護をしている方たちは、
そうして自分で気づかないうちに、何でもかんでも抱えて
ムリを重ねていることは多いと思う。
私がやらなきゃ、どうしようもないんだ!
という強い責任感と、家族への愛と慈しみの心で
どこが我慢の限界なのか、限界突破しているのかも分からなくなってしまう。
お世話できて良かったと喜びが湧く時だってある。怒りが爆発して自己嫌悪に陥る時もある。どちらも素直な自分の感情。振れ幅はホント大きくてコントロールも難しい。

いつ終わるともしれない、キレイごとでは済まない介護の日常の中に
せめてその労の大きさを理解して、寄り添ってくれる人が周りにいてくれるといいと思う。
そこに愛が通えば、ほんの少しだけでも、また前向きな気持ちになれるかもしれない。

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