姑の三回忌に~親の愛に感謝する嫁の気持ち

嫁の気持ち、姑の気持ち

姑の三回忌法要の日は、陽射しに温もりを感じる暖かい日になりました。

2年前の1月、姑が亡くなったのはシーズン最強といわれる大寒波が襲来し、
強い風が吹く夜のことでした。

最強寒波は翌々日の告別式の日まで居座り続けて、
大粒の牡丹雪が降りしきる中、姑を送り出しました。

火葬場に向かう霊柩車の中で姑のお位牌を胸に抱いた息子が
「おばあちゃんらしい日になったよね」
とポツリ。
湿った重たい雪片が降り続ける様子を眺めながら
「ホントに、こんな日になるとはねー」
と私。

霊柩車の二人掛けの助手席に息子と並んで座っている安心感から
つい気やすく応えて、張り詰めていた気持ちが自然と和みました。

社会人となった息子は頼もしい。

夫が亡くなった当時、息子はたった3歳で霊柩車に乗せるのはあんまり可哀想だから、と誰かが言ってあの時は私ひとりで乗ったっけ。
すっかり大人になったなぁ(涙)

さて、そんな姑の葬儀の日から2年が経ち
三回忌法要では舅の十三回忌のお経も一緒にあげていただく。

法要といっても、永代供養の手続きが済んでいるので
本来は改めて法要をお願いする必要はない。
永代供養を申し込めばお正月、春秋のお彼岸、お盆、命日には
お寺でお経を唱えてもらえることになっている。

それでも、やっぱり三回忌までは一緒におまいりしようと
以前から義妹と決めていたのでふたりでお寺へ出向く。
祭壇には、舅と姑の戒名が刻まれたお位牌が祀られている。
永代供養の場合はお位牌のグレードがあがるのか(?)
ウチの仏壇にある夫のお位牌と比べると随分と大ぶりできらびやかなこと。
お花、果物、お菓子をお供えすると、
一層華やかになった祭壇とお線香の香りに心が安らぐ。

きっと舅も姑も満足してくれているだろう。
来てよかった。

お経の最中、手を合わせていてふと思う。

姑も舅も決して不幸ばかりの人生ではなかっただろうと。

息子ふたりに先立たれたことは、悲しくつらいことではあったけれど
孫、嫁と近くに暮らし、孫たちの成長を見届けることもできた。
関わりは最後まで濃厚だったといえると思う(笑)

やがて、姑が亡くなった後
孫や嫁たちに迷惑をかけないようにと考えられた精一杯の愛を
義妹と私は受け取ることになる。そして、どれほど嫁の私たちを気遣ってくれていたかを知ることになった。

お金をたくさん遺してくれた
というのとは違います(笑)

全然・・・違います(^^;

思いがけない場所から、たくさんの封筒がみつかった。

封筒には
永代供養費用(お寺へおさめてください)
とか
告別式 お寺へのお布施
とか
墓誌の赤字を消す費用
とか詳細に表書きが記されていて、中には過不足なくお金が入っていた。

その封筒を見つけた時は衝撃を受けた・・・
カンペキ過ぎる!・・・(^^; と。

久しぶりに姑の声を聞きたいと思う。

「今日はありがとう」と笑っていてくれるかしらん。

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