前回ブログに続いて今日のお題はお仏壇。
我が家にお仏壇が納められたのは、もう22年以上も前のこと。
夫が亡くなった後、
「四十九日の法要までにお仏壇を用意しておいてください。お仏壇は亡くなったお方が入られるお家です」
と住職から話があった。
法要は3月の終わりに決まっていて、猶予は1カ月もなかったと思う。
義兄の紹介で遠縁の仏壇屋さんに舅、姑と一緒に出向いた。
断片的にその日の記憶がある。
晴れていても風が強くてとても寒い日だった。
広い店内には大小様々なお仏壇が並んでいる。
でもこのシチュエーションで、「わぁ!素敵」とテンションが上がる人はいないと思う・・・
買うのは夫のためのお仏壇。
新しい家具を選びにきたのとはワケが違う。
どれがいいと聞かれても何の希望もない私、言葉少な目(^^;
「あまり小さいとお供えなどがやりにくいですからねぇ」
とお店の方。
「はぁ、そうですねぇ・・・」
もう、何でもいいよ、お任せします。
という投げやりな気持ちだった。
ウチに置くお仏壇とはいえ、舅と姑が決めるだろうから口出しはできないと、はなから諦めてもいた。
結局おススメされるまま、手頃な大きさのお仏壇を購入することに。
ただ、この「手頃な大きさ」の価値観は人それぞれ。
高さ約140センチ、幅約70センチのお仏壇は私には立派なものに思えた。
もっとコンパクトなものがいいと思う気持ちはありつつも言い出す勇気はナシ。
お値段は約40万円ナリ。経台、御リン、木魚つき。
お仏壇の価格は幅広いから、高いのかお値打ちなのかよく分からない買い物。
支払いは姑がする。
だから「ありがとうございます」というより他なし。文句なし。
こうして、一つ一つの段階を踏むことで夫が亡くなったことを受け入れていくような感じだったと思う。当時の私は。
そして毎朝、お水をお供えしてお線香を上げるのは私の日課となった。
お仏壇のご本尊様とお位牌に手を合わせる日々の繰り返しに、いつしか私の気持ちは安らいでいく。
月日は流れ、舅は11年前に、姑も昨年亡くなった。
二人のお位牌は永代供養のためお寺にある。
だからお仏壇には夫のお位牌と舅、姑の写真が並んでいる。
一見なんの問題もないように思えるウチのお仏壇。そのうち私もここに入ればいいんでしょ?(笑)
けれど、もしも、私が再婚でもしていたらこのお仏壇はどんな運命を辿ったのだろう・・・
と考えるとなかなか恐ろしい・・・(^^;
でも、そんなことはなかったからここ迄の所はめでたし、めでたし。
それにしても、私が死んだ後はどうなるかしらん?
息子はこのお仏壇を持て余すに違いない(笑)
マンションのリビングに置いても違和感のないような小さなものにするか
何なら布でも敷いてその上にお位牌と写真を置いてくれたらそれでもいいかなと思う(笑)
いずれにしても、息子が困らない様に仏壇終いをしておこうかなぁと考えている。
終活の一つとして、そのうちにね。
けれど、毎朝このお仏壇に手を合わせることで、私の気持ちが落ち着き安らぎを取り戻していったことを思う時、厳かな佇まいに包み込まれ、守られているような思いがした日々を忘れることはないと思う。
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