母になる、とは~出産の思い出

子育て

息子が25歳の誕生日を迎え、この時期が来ると、出産の日のことを思い出す。
私の出産は人生ただ一度キリで、今も出産の時の記憶が鮮明に残っている。

お産自体の「痛い」とか「苦しい」よりも、赤ちゃんが生まれてからは、妙に気持ちが高ぶって入院中はほとんど眠れなかったということが一番思い出。

私の副交感神経の働きは完全にストップしたのか、リラックス感、ホッと一息感、全くなし。ZERO~♪

分娩室から自分の部屋に戻ると、ナースさんが赤ちゃんを連れて来てくれて、それ以降は新米ママが生まれたばかりの赤ちゃんの全てをお世話する完全な母子同室だった。
今までは一人の時間がいくらでもあったのに、これからはいつも、どんな時も赤ちゃんと一緒なんだ!
と当たり前のことなのに、いざとなると不安になった。

「私、できるかしら・・・」
当時としては、私はそう若いママでもなく、31歳での初産だった。でも心構えが全然できていなかった(^^;

赤ちゃんは眠っているか、泣いているか、母乳を飲んでいるかしかない。
そして、そのサイクルは異常に短く、目まぐるしくて私にはホッと落ち着ける時が少しもなかった。
赤ちゃんが眠っている隙に自分も一緒に眠る、ということがどうにもできなかった。
え?どうしてかって?・・・(^^;
以前ブログで書いたように、舅、姑の産院への訪問がハンパなかったからね(笑)
赤ちゃんの様子を見たい、という気持ちが暴走して、はじける二人を誰も止められなかった(笑)
だから本当に気の休まる時がなかったなぁ。新米ママはナーバスでした。

産院では母乳で育てることを推奨していて
泣いたらすぐに抱っこして授乳する!と教えられていた。
赤ちゃんは夜も昼も何の区切りもない!
朝7時も、夜7時も、その時間だから何をどうする、ということもない。
赤ちゃんと新米ママにあるのは、泣く、眠る、授乳の三択だけ(笑)
あと、オムツ替えと着替えくらいね。
リズムができるのは3か月過ぎてから、なんて途方もなく先のことに思えた。

そんな中で、二人目出産のママたちは逞しくて、私には眩しく感じた。
赤ちゃんのことは何気にこなして、上の子のことを気にかけている感じが伝わってきた。
二人とか、三人の子育てってどうやってするんだろう、と思ったけれど結局それは私にとっては永遠の謎のまま。

入院中、一度も部屋のテレビをつけることもなかった。新聞も雑誌も手に取る気持ちにもなれなかった。
気持ちに余裕がなくてテレビを見たいとも思わなかったの。

だから、世の中でどんなことが起こっているかも全く知らなくて、退院する日は、
久しぶりにシャバの空気に触れるなぁ・・・ってドキドキしたっけ(笑)
イマドキのママたちは、コロナ以降、面会制限も厳しいだろうから、即パパにLINEしたり、写真を送ったり、インスタ投稿したりと大変そう。
スマホがあるから出産直後だろうと、世の中と、これまでの日常と当たり前に繋がっている。

25年前、あの日から私の生きる世界は一変して新しくなった。
生まれたばかりの赤ちゃんと自分の全部で向き合うこと、今はそれ以外は何も必要ない。
と思っていた。
そうやって母親になっていったんだ。

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